シュステル枢機卿 − 模範的な司牧者 - カトリック情報 Catholics in Japan
『シュステル枢機卿 − 模範的な司牧者』カスティリオニ神父・デルコル神父共著
★1、キリストの勇敢なあかしびと
これから紹介しようとしているのは、キリストのあかし人、ミラノ大司教区の有名なシュステル枢機卿です。
1954年に帰天しましたが、その取りつぎで、たくさんの奇跡が行なわれました。それは、亡くなってからだけでなく、生前にもです。
その一つとして、この本の第二部で、別府教会の主任司祭だったカスティリオニ神父さまに行なわれた、この枢機卿の取りつぎによる特別な恵みを紹介することにします。
◆1、その生い立ち
父は、ドイツ人で、前世紀に、教皇領土の軍人として、ローマに住んでいました。
軍人としての階級は下士官でしたが、じょうずな仕立屋の腕があって、この方面で、りっぱなご奉公をしていたのです。しかし、1870年イタリア王国は教皇領土をとりあげてしまったので、教皇の兵士としての職務がなくなってしまいました。
その後まもなく、アンナマリア・トゥトゼルと結婚して、ふたりの子どもをもうけました。
長男は、1880年1月18日に誕生。聖ペトロ大聖堂で洗礼をうけました。霊名はアルフレード。それにしても生活は、いたってつましく、貧乏ぐらしの家族だったのです。
悪いことは重なるもので、まもなく父は長く、重い病いを得て、長男8才の誕生日に帰天してしまいました。
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