【市況】<マ−ケット日報> 2018年9月14日 ( 株式 )

 14日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比273円高の2万3094円で、2月2日以来、約7カ月半ぶりの高値をつけて取引を終えた。13日のトルコの市場予想を上回る緊急利上げで新興国不安が一服。米国株の大幅上昇や円安進行も追い風となってにわかにリスクオンムードが広がった。メジャーSQを無事に通過し、需給懸念が後退したことも主力投資家を動きやすくさせている。

 昨日の米国市場は新興国不安の中心となっていたトルコの緊急利上げを好感してダウ平均が大幅に3日続伸。約2週間ぶりに2万6000ドルの大台を回復した。トルコの措置で新興国中心に起こっていた通貨安に歯止めがかかりひとつの波乱要素が後退。米中通商協議も再開されるなど外部環境に明るさが戻っている。この日はアナリストが相次ぎ高評価を与えたアップル株の上昇も支援材料となった。

 さて、東京市場新興国不安の後退、米株高、円安と好材料の揃い踏みで日経平均がついに終値で2万3000円をクリア。トルコの利上げをきっかけにリスクを取る動きが戻り、5カ月間も上値を遮ってきた強固なカベをようやく打ち砕いてきた。まだトピックスが大きく出遅れており本格的な上昇と呼べるほど状態は改善していないが、日経平均に新しい動きが出ていることで、下振れより上振れしやすい地合いになったとは言えるだろう。週明けも上方ブレイクした流れを引き継いで大台固めに入ることが予想される。(ストック・データバンク 編集部)